IT広辞苑 ~ ビジネスモデル特許
ビジネスモデル特許(-とっきょ)とは、ビジネス手法をソフトウエアによってシステム化した技術的な思想に係る発明を指すもので、これらの出願は、国際特許分類 (IPC) でG06F 17/60、米国特許分類(USC)で705に分類されることが多く、「ビジネス関連発明」と総称され、日本特許庁も「ビジネスの方法に関する特許」という名称で指針を出している。いわゆる「ビジネスモデル特許」という特別の種類の特許は存在しないので、注意が必要である。ステートストリートバンク事件の動向に関する2000年頃の報道により、日本においても、ビジネス方法に関する特許が脚光を浴びることになったが、純粋なビジネスの手法でも特許になる等の誤解も生まれ、いわゆる「ビジネスモデル特許」と呼ばれる出願が激増することになった。この出願ブームによって、大量の出願がなされたものの、特許庁の統計によると、ブーム期のビジネス関連発明の拒絶査定率は約92%に達し、出願の多くは特許として成立しなかった。また、米国特許庁においても、審査厳格化により、ビジネス関連発明の特許率は10%程度にまで低下してきている。このように特許率が極端に低い原因としては、多くのビジネス関連発明が、特許としての成立性を満たしていなかったものと考えられる。一般的に、いわゆる「ビジネスモデル特許」として成立した特許権においては、多くの場合が取引の形態や、商取引の方法など、ビジネスの手法そのものに主眼が置かれているため、コンピュータソフトウエアなどの基本的な部分が記載されていない場合があり、このような場合には、発明の要件を満たすことにはならない可能性がある。極端な場合には、権利行使の際に、無効な特許権の行使であると判断される可能性がある。